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「エフェクチュエーション講座」に参加してきました。

あすよみ発起人兼サポーターのマサです。「エフェクチュエーション」という言葉をご存知でしょうか?聞き慣れない言葉ですが、私も、先日、facebookでシェアされていた記事をみて知りました。簡単に言うと、「優れた起業家に共通する思考と行動パターンをまとめたもの」です。偶然にも社内で「エフェクチュエーション講座」なるものが開催されていたので参加してきました。講演者は富士通を定年退職された方で、ご自身のこれまでの行動がまさに「エフェクチュエーション」にぴったり当てはまることに驚き、実践者の立場から講演を行うことになったそうです。「あすよみ」を始めてから2年が過ぎましたが、振り返ってみると、自分は起業家ではありませんが、まさに「エフェクチュエーション」のように行動していたな、と思います。現代のように変化のスピードが激しく、未来に対する不確実性が高い状況において、「エフェクチュエーション」の考え方は参考になると思ったので、簡単にご紹介します。「エフェクチュエーション」のコアとなる考え方は、「すでにある機会を発見・利用する」のではなく、「現実の中から機会を紡ぎだす」ということです。前者の考え方は、マーケットリサーチを行い、ターゲットや市場を特定して、期待利益を計算して、意思決定を行うというプロセス。今でも多くの企業がやっていることですが、これが通用しないケースが増えているのが今の時代ではないでしょうか。その場合、従来のやり方とは全く異なる思考や行動をする必要がありますよね。そのことを裏付けるかのように、成功する起業家は「マーケットリサーチ」を嫌い、予測的情報をあてにせず、自分自身で意思決定を行います。デザイン思考も従来のやり方とは異なるアプローチの1つですが、この「エフェクチュエーション」という考え方は、デザイン思考と被る部分もありつつ、不足している部分を補うものだと思います。5つの原則「エフェクチュエーション」が掲げる、問題解決手法における「5つの原則」は以下の通りです「手中の鳥」の原則「許容可能な損失」の原則「クレイジーキルト」の原則「レモネード」の原則「飛行機の中のパイロット」の原則これだけだとピンとこないと思いますので、順番に説明します。1.「手中の鳥」の原則これは簡単に言うと、「すでにもっているやり方でスタートせよ」ということです。「目的」が大事だとよく言われますが、「手段」からスタートすればよいという点が目から鱗ですし現実的です。「あすよみ」も、「ワークショップ」という手段以外はそもそも検討していないという点では、「手段」からスタートしていることになります。自分の知識、スキル、人脈の中でできることからスタートするなら、誰でもできますよね。2.「許容可能な損失」の原則これは、「自分が許容できる損失やリスクを定めよ」ということです。自分が使える時間とお金、責任の負える範囲は人それぞれですが、無理をする必要はないということです。私も最初は、5人の友人を集めて読書会をスタートするところから始めました。「あすよみ」を始める約半年前のことです。「あすよみ」を始めてから、書籍代と読書の時間が増え、他の事に使う時間がかなり減りましたが、その代わり得られたものもたくさんあります。自分のやりたいことでしたら、時間とお金もある程度投入できますよね。3.「クレイジーキルト」の原則クレイジーキルトとは不定形な布をパズルのように縫い付けたものだそうです。これは、「パートナーシップを作れ」という意味で、自分がやりたいことや考えたアイデアに対してコミットしてくれる参加者を積極的に参加させることになります。「あすよみ」では「あすよみサポーター」という呼び名で仲間集めをやってきましたが、組織のように他人から与えられた固定の役割は特になく、各自がやりたいことやできることを、やれる範囲でやっています。この原則で重要なのは、相手を説得するのではなく、自発的な参加を大切にするという点です。参加するステークホルダーが命令・指示されることはなく、コミットする範囲もそれぞれが損失を許容できる範囲で関わることになります。そして、多様な価値観やバックグラウンドをもったメンバー同士から生まれる未来に集中することがポイントです。コミットしたメンバーが増えることで、不確実性を無効化する効果があるそうです。これはなるほどと思いました。私自身も、これまで知らなかった業界の話をメンバーや参加者から聞けたり、新しいことをやって反応をテストすることで、何が良くて何が悪いかというノウハウをたくさん得ることができました。これまでもやってきましたが、パートナーシップを組むことで生まれる「新しい取り組み」にフォーカスしてきたいと思います。4.「レモネード」の原則これは、酸っぱいレモンが手に入ったらレモネードを作りなさいというふうに、「偶然を活かせ」という意味です。予測できない出来事が起こったときは、「状況をコントロール」する練習の機会ととらえます。「あすよみ」を始めて1年を過ぎたあたりから、ありえないような偶然に何度も出会うようになりました。もしかすると、それ以前にもそういった偶然の出会いはたくさんあったのかもしれませんが、自分の中にあるセンサーの感度が高まって、気づきやすくなったのかもしれません。セレンディピティとはこういうものかと。たまたま手にした偶然に対し、直感を頼りに乗っかることで、当初は考えもつかなかった企画がいくつも生まれました。不確実性や偶発的な情報をリソースとして活用する力が知らず知らずのうちに身についているのかもしれません。5.「飛行機の中のパイロット」の原則そもそも、マーケットリサーチから始める従来のアプローチでは誰が意思決定しても結果は同じですから、起業家は必要ではありません。しかしながら、不確実性のある状況ではパイロットとしての起業家が必要です。何を基準にして行動してよいか分からない状況、つまり、予測不能な未来の中からコントロール可能な機会を生み出すのは、当たり前ですが、つねに起業家の役目なんですね。マーケットリサーチに頼ることなく、常に目の前の変化する状況をみながら、「今度はあれをやってみよう」「上手くいかなかったからこんな風に修正してみよう」と新しいアイデアを受け入れ、出来る範囲で、試行錯誤しながら前に進んでいく。新たなパートナーと一緒に、新しい目的や手段をつくりながら、新しい市場をつくり広げていくということです。以上が、「エフェクチュエーション」の5原則です。いかがでしたでしょうか。「あすよみ」の活動を広げるにはどうしたらよいかと、これまでいろいろ考えて行動してきたことが、体系化されていて驚きました。そして、これからどこにフォーカスすればよいのかというのも自分なりにクリアになったように思います。私たちと一緒に、想定外の未来を見てみたい方はぜひお声がけください。3年目は、2年目の延長ではない「あすよみ」になっていることを期待して。関連情報